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Archives 〜 01.02.20 エッセイ ゴッホ

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部屋の今月のカレンダーの絵は、ゴッホの「ひまわり」だ。

よくこの月にこの絵をもってきたなと思う。

先月は、絵筆をもつ自画像だった。

その絵が暗くて観るのが辛かったな。

このオッサン本当暗くて偏屈な人だったんだろうなと思った。

ゴッホという画家は、ぼくが一番好きな画家だが、

彼の生涯は、陰惨というか痛々しい想いがする。

弟テオとの文通でもわかるように、彼の理解と援助がなければ

もっと早く死んでいたかもしれない。



でもこの「ひまわり」である。

なんでこんな絵が描けるんだろう。

これは、まさしく"Jazz"だね。自己主張そのものだ。

この絵の本物を世田谷美術館で観た時、なんて沢山の黄色が

あるんだろうと思った。黄金色、壁の薄い黄色、ひまわりの

茶色の中の黄色、テーブルの濃い黄色。

写真や複製では、発見できなかった陽の光を存分に浴びた

黄金色のすがすがしさを感じた。



最近"Jazz"をよく聞いている。

"Jazz"も自己主張そのものだ。

お気に入りは、Eric Dorphy。いい味だしてる。

Oliver Nelsonの"BLUES ABSTRUCT"の

Dorphyは、ちょっと聞きもの。

あぁ こういう奴がバンドにいてくれて良かったなというキャラクターが、

よくでている。圧巻は、"LAST DATE" (Self Album)

それに大学の頃から好きなBill Evansをよく聞く。

特にスコット・ラファロと組んでいた頃の作品は、身の毛もよだつ、

酒も旨くなる。もっと旨い酒を飲みたいならMiles Davisだろう。

それでおやすみだ。おっと俺の新しいアルバム"NUDE VOICE"も入れとこ。



でもこの「ひまわり」である。

圧倒的な生の黄金色。

日没も早くなったこの月によくこの絵を選んでくれた。

感謝しよう。