「今週の一首」カテゴリーアーカイブ

今週の一首「短歌の時間」《2020年12月9日放送》

家の前に穴が開いた この辺じゃよくある事らしい

何だか落ち着かないので旅に出た

やたらと銃を持った兵隊がいる

際立った緊張感はないが、不安が走る

すると身体がふっと浮いて首の後ろ辺りに違和感を感じる

なんだと思ってもがくが、頭のずっと上の方にピンと張った

糸のようなものが光に反射して綺麗だ

どうやら釣り上げられたらしい

今週の一首「短歌と詩の時間」《2020年10月28日放送》

「ここで満足していられるなら

それはそれでいいけど、ぼくはやだね

ずぶずぶの毎日に足を取られて

歳を取って行くなんて真平だ

何かがしたい 1ミリでも成長したい」

 

「他人(ひと)に好かれようなんて

オレの柄じゃないだろ

船の舳先に陣取って、何か前触れが見えないかと

目を凝らしてる、そんな役所さ

だけど、こう天候が悪いと船が揺れるだけで

何も見えたもんじゃない」

今週の一首「短歌と詩の時間」《2020年10月21日放送》

「風が乾き始めた頃でした

清々しい花の香りがしなくなった頃

わたしは全てに飽きてしまいました

空を見上げて微笑むことも

ひとりでいることも」

 

「何も持たずにふらっと旅に出たいなと

思うことがあります

友達に会いに行くような感じで、、、

深夜過ぎのお気に入りのバーにいる時など

無性にそんな事を感じたものでした」