今日も自作の「詩」をみなさんに紹介したいと思います。
名付けようのないふたりに ぼくは歌を歌いたい
星の降るような夜に ぼくは愛を語りたい
忘れ去られた一人の老婆に捧げたい
生まれたばかりの乳飲み児に愛を授けたい
無口になった二人の大人に ぼくは歌を歌いたい
大きな声で 囁くようなピアニッシモで
ぼくは愛を歌いたい
全身全霊を込めて歌を歌いたい
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南佳孝がパーソナリティを務めるラジオ番組FM COCOLO「NIGHT AND DAY」のコーナー
自作の短歌や詩「ことばの時間」、南佳孝が描いた油絵、水彩画、パステル画「水曜日の美術室」、
手料理レシピ「台所のよっぱらい」を紹介するブログです。
「今週の一首」カテゴリーアーカイブ
今日も自作の「詩」をみなさんに紹介したいと思います。
名付けようのないふたりに ぼくは歌を歌いたい
星の降るような夜に ぼくは愛を語りたい
忘れ去られた一人の老婆に捧げたい
生まれたばかりの乳飲み児に愛を授けたい
無口になった二人の大人に ぼくは歌を歌いたい
大きな声で 囁くようなピアニッシモで
ぼくは愛を歌いたい
全身全霊を込めて歌を歌いたい
今日は自作の「詩」をみなさんに紹介したいと思います
ぼくの心は動いている
熱く静かに燃えている
湿った梅雨空の下でも、一面氷の張った湖の上でも
いつも心は燃えている
お腹の少し下の方に小さなストーブがあって
その中で炭が燃えているからだ
熾火の様に静かな時と沢山炭を焚べて激しく燃えている時と
ストーブはいつも大活躍、それは生きているからだ
でも、熾火のような火がぼくは一番好き
読書をしたり、絵を描いたりする時はいつも熾火
料理も仕上げで煮込む時は熾火にかぎる
さぁ、良い炭になる木を沢山探そう
そして楽器のように良く鳴る炭を拵えるんだ
いつも心が動いているように
熱く静かに燃えているように
今週は自作の「詩」を紹介しましょう。
タイトル「口笛」
寒い朝、筋雲がいくつもの平行線を作って遠くの空まで延びていた。いつものように散歩していたけれど、ふと最近口笛を吹くことを忘れていたなと思った。
口笛こんなに良い呼吸法はないと思っている。昔はいつでもどこでも口笛を吹いてたな、そんな曲も書こうと思っていた20代。
そう、口笛を吹くことを忘れていたよ。嬉しい時も寂しい時も、二人の時もひとりの時も、口笛はぼくの楽器だった。だから今日は、口笛を吹いて散歩しよう。青空に遠くまで延びた筋雲を追って、軽やかに。
今日は自作の「詩」を紹介したいと思います
夕陽から始まった物語は、マイナーの色調で夏のページをめくり帰るところのない男たちに囁いた。
決めるのはあなたたち次第、全てはもうすでに動いています。
上手く乗れたもの、乗り遅れたもの、そっぽを向いて違う方向に歩きだすもの、男たちは顔のない頭で考え行動した。
夕陽から始まった物語は、深い漆黒の森の時を超え、薄暗がりに微かに滲む朝日を夢見微睡んでいる。
沢山の顔のない男たちは、エンディングテーマが低い通低音で響きだしたのを感じた。
静かにゆっくりと彼らはそれに合わせて踊り始める。
何も言わずに目を閉じて。
自作の「詩」を紹介したいと思います
「沈丁花の甘い香りに誘われて 外に散歩に出かけましょう
そよ風吹いて何処までも 行ける気がするのです
甘い香りは丘を越え坂を下り 海辺に連れて行くでしょう
あなたの好きな恋人のもとへ連れて行くでしょう
さぁ、甘い香りに誘われて 外に散歩に出かけましょう」
「マスクする人の話は聞きづらく幕の向こうをじっと見つめる」
「遠くから聞こえてきそう君の声変わる街並み変わらぬぼくに」
「この娘たち一体どこからやって来たキャピキャピチュプチュプ窓を覗いて」
★今週は「詩」を紹介!!
身体に良い食べ物を少しだけ取り入れよう
それで充分足りると思う
少ない分味に敏感になる
心に良い考えを少しだけ取り入れよう
それで充分潤うと思う
後は自分で考えればいい
もしひもじくなったらもう少し食べればいい
身体は正直だ
もし苦しくなったら歌えばいい
心が前向きになるはずだ
そんな風にこれから毎日を生きたい
「わが町を電車に乗って眺めてる日差しは長閑海辺は静か」
「キンとした朝の寒さに白富士が裾を拡げて凛と立つ」
「水やりが出来ない君はすぐ枯らす人付き合いもそれが出ている」
「フラッシュの瞬きのような雷に刺されていたし真夜中の恋」
「軽石を流してみたいあの娘の岸へ熱き血潮は胸の爆発」
「軽石も漬物石も石は石海に浮かべば夕陽は沈む」
「軽石で踵削れば思い出す冬の銭湯の脱衣籠など」