「わが町を電車に乗って眺めてる日差しは長閑海辺は静か」
「キンとした朝の寒さに白富士が裾を拡げて凛と立つ」
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南佳孝がパーソナリティを務めるラジオ番組FM COCOLO「NIGHT AND DAY」のコーナー
自作の短歌や詩「ことばの時間」、南佳孝が描いた油絵、水彩画、パステル画「水曜日の美術室」、
手料理レシピ「台所のよっぱらい」を紹介するブログです。
「今週の一首」カテゴリーアーカイブ
「わが町を電車に乗って眺めてる日差しは長閑海辺は静か」
「キンとした朝の寒さに白富士が裾を拡げて凛と立つ」
「水やりが出来ない君はすぐ枯らす人付き合いもそれが出ている」
「フラッシュの瞬きのような雷に刺されていたし真夜中の恋」
「軽石を流してみたいあの娘の岸へ熱き血潮は胸の爆発」
「軽石も漬物石も石は石海に浮かべば夕陽は沈む」
「軽石で踵削れば思い出す冬の銭湯の脱衣籠など」
「その角を曲がれば今日は見えるかな雨が上がった真白き富士が」
「鬱々とコロナの秋は暮れてゆく他人のことなど思う間もなく」
「少しづつ感染者数も減って来て笑う声にも明るさがあり」
「十月にここまで暑さ残るかな秋の風情でしんみりしたい」
「山火事や鉄砲水に右往左往小さな蟻が人にも見える」
「何かしよう言われる前にひとつづつやれば何とか形になるから」
「嫌になる気付くといつも愚痴ってる笑いはどこにしまったかしら」
「どんよりと静かに曇った日曜日囁くように秋が染み込む」
「金木犀微かに香る日曜日ワクチン接種のお知らせ響く」
「人の道なぞるだけではつまらない何か弾けた線を引くべし」
「チャーリーは転がる石のドラマーでヤンチャな仲間束ねる重石」
「コロナ禍のオリンピックではあったけどスポーツには力がいっぱい」
「ステイホーム知らぬあいだに時が過ぎトンボが飛んでひぐらしも鳴く」
「沸き上がる入道雲の高さゆえ五輪の意義を問われるコロナ」
「夏は朝早く起きたら散歩しよう黒富士遠くに蝉も泣いてる」